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津波避難の難しさ浮き彫り 上越市と直江津地区の住民が意見交換

2024年03月27日 18:49更新

津波避難の難しさが改めて浮き彫りになりました。津波の被害が想定される上越市の沿岸部にある45の町内会のうち、能登半島地震の直後、「訓練通りに活動できなかった」町内は半数にのぼったことが分かりました。

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これは上越市が津波の被害が想定される沿岸部の45の町内会に行なったアンケートで明らかになりました。回答があったのは44の町内会です。それによりますと能登半島地震の直後、災害時の対応について「訓練通りに活動できたか」という問いについて、半数の22の町内会が「できなかった」と答えました。

理由には「避難所を開設する担当役員がこなかった」、「車で避難する人が多く、安否確認ができなかった」、「地震や津波の避難訓練をやっていなかった」などがあげられています。
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また、避難に関する課題については「情報が入ってこない」が23の町内会と最も多く、次いで「住民がバラバラに行動していた」が21の町内会でした。

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こうしたなか、上越市は素早く安全に避難できる方法を考えようと、26日(火)に直江津区の住民との意見交換会を開きました。

出席したのは津波で住宅の浸水被害があった港町など直江津区22の町内会の会長や防災士です。

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上越市では地震直後、車で避難する人がいたため、山麓線や上越大通りなどで渋滞が発生しました。市では車での避難は逃げ遅れる原因になるとして、原則徒歩を呼びかけています。しかし、今回の能登半島地震では、高齢者や障がいのある人が徒歩では避難できず、自宅にとどまっていたことが分かりました。 

これを受けて市は避難計画を見直し、要支援者などに限って車が使えるよう検討しています。上越市の津波ハザードマップでは、直江津区に津波が到達する時間は、およそ10分と想定されています。出席した人からは、徒歩での避難に限界があるといった切実な意見があがりました。

 出席者
「支援登録しても、昼いない人は意味ない。徒歩なんて無理。『逃げないで』と言っていいの?ジレンマ」
「町内に足で10分で逃げられるところない。避難できるスペースつくって」

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上越市防災士会直江津支部 泉秀夫会長
「高齢者になり避難は車しかない。避難しなくてもいい地域など周知することが行政の仕事」

また、今回の災害では防災スピーカーが聞こえなかったことや、町内会の負担が大きいといった戸惑いの声も聞かれました。

「防災スピーカーが町内にない。(市は)聞こえるはずというが、実際は聞こえない。現場に来て見て聞いてほしい」
「(避難解除など)町内会に判断させるのはどうなのか?町内会に負担をかけすぎではないか。もう会長をやりたくない」

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港町1・2丁目町内会 小山良和 副会長
「要支援者の避難は町内会だけでは解決できない。行政で予算を出して初動対応員をつけるなどしてほしい」

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 上越市危機管理課 柳時夫 危機管理指導官
「今の津波避難計画で、修正必要な部分変えて、地域で計画に基づいて訓練をしてもらう。続けてもらうことが大事。行政が支援しながら力を合わせてやっていきたい」

市は来月以降、海沿いの柿崎区や大潟区などでも町内会を対象にした意見交換会を開くことにしています。

 

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