2019年02月05日 11:36更新

上越市出身の児童文学作家、小川未明の文学賞で昨年度大賞を受賞した作品がこのほど本になった。この本を市内の小学生などに読んでもらいたいと、賞の選考に関わった委員会のメンバーが4日、72冊を上越市教育委員会に寄贈した。

本になったのは、昨年度大賞を受賞した作品「スケッチブック 供養絵をめぐる物語」。去年11月、学研から発売された。作者は岩手県盛岡市に住む、ちばるりこさん。物語は小学５年生の少女が亡き母の故郷を訪れ、死者を描く風習「供養絵」と出会うという内容だ。

4日、文学賞の作品選考に関わった委員会の小玉武会長などが上越市教育委員会をたずね、野澤朗教育長に72冊を寄贈した。あわせて、作者ちばさんから上越市の小学生にあてたメッセージを手渡した。

ちばさんはメッセージを通じて、悩みを抱えている子どもに向け「つらい思いをすることは無駄ではない、それを物語の主人公が伝えてくれます」と呼び掛けた。野澤教育長は、上越市の小学校では児童が本を読む傾向にあることを紹介したうえ、感謝の言葉を述べた。

小玉会長は「主人公の精神的な成長を、小学生が読んでも理解できる書き方をしている。小川未明の児童文学の精神が作品に込められているので、ぜひ読んでほしい」と話している。

寄贈された本は市内すべての小学校51校をはじめ、図書館や公民館の図書室に配られる。

※ご覧の記事の内容は2019年2月5日（火）JCVニュースLiNKで放送（TV111ch） 初回18:30～
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