2017年02月05日 20:09更新
上越市桑取地区の横畑集落で、伝統の小正月行事「馬」が行われた。ことしは地元・潮陵中学校の全校生徒も行事に参加し、地域の文化にふれた。旧正月の2月に合わせ毎年、古民家で行われている横畑集落の小正月行事「馬」。田ならしを再現したあと、田おこしをする馬に扮して跳びはね、豊作を願う。
30歳以下の若者や小中学生が集落の家々をまわる行事だが、少子高齢化の影響で昭和53年に1度途絶えた。次の世代に伝統行事を受け継ごうと、現在はNPO法人「かみえちご山里ファン倶楽部」が、地元の住民と協力しながら実施している。
馬に参加したのは地元の住民や集落の外から訪れた人たち、それに潮陵中学校の全校生徒22人。生徒は授業で地域の自然、文化、活性化について学んでいて、「馬」には今回、学校行事として参加した。「馬」を知っていても、見たり、体験したりするのは初めてという生徒も。
馬に扮した生徒は「飛び跳ねてみて、昔はほかの家を回っていたことを考えると大変だと思った」。また田ならしをした生徒は「両サイドと動きを合わせるのが大変だった。伝統行事はこれまで興味がなかったが、体験してみて地域に誇れるものだと分かった」と話した。
NPOの和瀬田仙二理事長は今回、学校行事として潮陵中学校の全校生徒が参加したことについて、「校長が(地域の行事として)認めてくれたことがうれしい。子どもがこの行事を知り大人になってここに戻ってくることを考えればいい経験。体験を通じて地域のよさをもっと知ってほしい」と、学校ぐるみでの参加を喜んだ。
※2017年2月6日 ニュースLiNKで放送 18:30~