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避難所 津波迫る中 開いていない場合はどうする?

2024年01月23日 09:07更新

津波が押し寄せる中、避難所の鍵が開かず中に入れない場合、どうしたらいいか。上越市では能登半島地震のあと、市内すべての指定避難所125か所を順次開設しましたが、このうち7か所では鍵が開かず住民が窓ガラスを割って中に避難しました。

市では命の危険が迫る非常時ではやむを得ないとします。こうした判断や行動をするときの注意点について、上越市の危機管理課に話を聞きました。

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上越市危機管理課 柳時夫さん
「(避難)住民の混乱があったと想像している。今回、過去にない意識で皆さん率先して避難していただいたと感じているところ」

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1月1日午後4時半ごろ ライブカメラの映像

能登半島地震では上越市で最大震度5強が観測され、市内にある指定避難所125か所と福祉避難所97か所の合わせて222か所すべてが開設され、一時およそ1万人が避難しました。

市によりますと開設までにかかった時間は、最も早いところで地震発生から5分後の午後4時15分ごろでした。また、直江津地区では午後4時30分すぎ、津波が関川をさかのぼる中、この前に開設された指定避難所は7か所のうち3か所でした。

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指定避難所のひとつ、旧古城小学校です。ここでは関川の河口に近い港町1丁目と2丁目のおよそ380世帯、860人を受け入れることになっています。地震直後、避難所には津波から逃れようと100人ほどが集まりました。

港町の住民
「海から逆流してきて恐ろしいと思った」

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地元の住民によりますと、当時小学校では鍵を持っていた住民が駆けつけましたが、パニックになりカギが開きませんでした。そのため、ほかの住民がやむを得ず、近くにあった石で入り口の窓ガラスを割って鍵を開けて中に入りました。

港町1・2丁目町内会 小山良和 副会長
「小学校の鍵を持っているのですぐに向かったが、すでに(入り口)開いていて屋上に避難していた。1階の昇降口で『屋上へ上がれ』と避難誘導していた」

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市のマニュアルでは震度5弱以上の地震があった場合、すべての指定避難所125か所を速やかに開けることになっています。鍵は施設の管理者や町内会の役員が持っています。また、小中学校が指定避難所となっている一部の地域ではコンビニでも管理しています。港町では、旧古城小学校のカギを10人ほど持っているということです。

しかし、今回の地震では指定避難所のカギ開けが間に合わず、7か所で住民が窓ガラスを割って中に入りました。市では今回のように、津波が発生して命の危険が迫るとき、避難所の鍵開けを待たずに躊躇せず窓ガラスを割ってほしいと話しています。

上越市危機管理課 柳時夫さん
「鍵を持った人がいない場合は、躊躇せず入り口のガラスを割る対応などをとり、中に入った人が鍵を開けて受け入れる。ただこれはマニュアルで明記されているわけでなく、非常時の対応策」

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一方、今回の地震では、足が不自由な高齢者や介護が必要な人、障がいがある人の避難はどうすればよいのか、住民から不安の声が聞かれました。

港町の住民(民生委員)
「障がい者の方から連絡があった。周りからの声がけがなかったと聞いた」

港町の住民
「家の前にパーッと波がきた。(夫は)92歳でやっと歩いている状態なので、連れて出られない」

市によりますと、1人で避難することが難しい人の場合、町内会で個別の避難計画を立てることになっていて、改めて確認してほしいと呼びかけています。

上越市危機管理課 柳時夫さん
「配慮が必要な要介護者などは個別避難計画を作成することになっている。この人は誰が支援するか、(個別の計画に)書いてある。当然、災害時にその人がいるかどうかの問題がある。その人がいない場合は、とにかく近所に助けを求めてほしい。地域全体で支援し、自助による避難が一番大事」

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市では、指定避難所の開設については問題なかったと見ています。一方で避難の方法については混乱が見られたため、今後、対応を検討することにしています。

上越市危機管理課 柳時夫さん
「開設にあたる避難所職員は最善を尽くした。(課題の)検証はこれからになる。その中でマニュアルに明記されていないガラスを割る対応については、マニュアルに反映することも考えていかなければと思っている」

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