2021年07月06日 18:08更新

世界で最も過酷な自動車レースといわれるダカールラリーに挑む日野自動車の新型車が、妙高市のロッテアライリゾートで走行テストに臨んでいます。

来年のダカールラリーに参加する日野自動車の車です。排気量は9000㏄。北米で市販されている中型トラックのエンジンに日野で初めてとなるレース用ハイブリッドシステムが搭載されています。

日野自動車は、ダカールラリーのトラック部門に「日野チームスガワラ」として参戦し、今年1月の大会で排気量10リットル未満のクラスで12連覇を達成しています。来年の大会でクラス13連覇と総合優勝を目指し開発されたのがこのマシンです。

エンジンの最高出力は、これまでの700馬力から800馬力になり、そこに280馬力のハイブリッドモーターを追加。トータル1000馬力を超えるモンスターに仕上げました。

本番に近い環境で走り、ハイブリッドの加速や回生ブレーキ。耐久性などのデータを集めています。ハンドルを握るのはドライバー兼チーム代表の菅原照仁さん。「やっぱりワクワクする。車のパワーが上がっている。加速、スタートダッシュが全く違う。横に乗ってもらうとびっくりするくらいの加速感です」と仕上がりに満足そうでした。

菅原さんは「過酷なレースに耐えられるタフな車と乗員じゃないと成績を残せない」と先を見すえています。

今回のテスト走行は9日まで。チームでは秋にもテストを行い、来年1月の本番に向けマシンの完成度を高めていくことにしています。