2021年01月09日 20:56更新

連日、大雪が続いていることから上越市は9日に第1回大雪災害対策本部会議を開き、除雪や被害の状況、今後の対策を確認しました。大雪で屋根の積雪重量が増している南本町3丁目では、一斉排雪の検討も視野に入れることになりました。

上越市高田では、9日正午時点の積雪が198センチと2メートルに迫っています。新潟地方気象台によりますと、上越市高田では9日午前1時までの24時間降雪量が103センチと、観測史上1位を記録しました。

高田を含む合併前上越市は平均200センチ、安塚区は平均308センチ、浦川原区は平均221センチと、それぞれ県の災害救助法適用基準を超えました。

■積雪深が3メートルを超えた地域
安塚区和田　300センチ
安塚区須川　350センチ
大島区菖蒲農村環境改善センター　338センチ
牧区棚広新田　338センチ

＜一斉排雪検討へ＞
この大雪により市の調査では、南本町3丁目の民家の屋根の積雪重量が、午前9時の時点で383.5キロと、一斉排雪の基準重量420キロに迫っていることがわかりました。対策本部では一斉排雪実施を視野に入れ、検討を進めることになりました。一斉排雪となれば平成24年以来、9年ぶりです。

＜除雪中の事故が相次いで発生＞
大雪で除雪作業中の事故が相次いでいます。対策本部が設置された6日から9日午後3時までに、13人が重軽傷を負っています。9日午前10時頃には、南本町で70代男性が自宅屋根の雪下ろし中に転落する事故があり、頭を打つなど重症となっています。

市では雪下ろしの作業は1人で行わず、2人以上で行うこと。ヘルメットや命綱を付けて行うよう注意を呼び掛けています。

＜市道の除雪状況について＞

午前9時ころ上越市大町　除雪が間に合わず通行不能

現在、市では市道の除雪を病院や消防など緊急を要する施設周辺を優先して行っています。除雪が遅れている市道に関しては順次作業を進めるとして、市民への理解を求めています。また、雪で動けなくなった車が放置されている事例もあり、作業の妨げになることから、不要不急の外出は控えるよう呼び掛けています。

これについて村山市長は「遅れが生じてしまい申し訳ない。順次取り組んでいるのでご理解いただきたい。作業をスムーズに進めるため、不要不急の車での外出は控えてほしい」と呼びかけました。

＜交通への影響＞
運転取り止め
　北陸新幹線（金沢方面東京 午後6時発以降、東京方面金沢 午後7時発以降）⇒10日の運行は未定
　「かがやき」全区間
　「はくたか」長野-金沢間

終日運休
　信越本線　　直江津-新潟⇒10日も継続
　えちごトキめき鉄道　全区間⇒10日も継続
　路線バスおよび高速バス　全区間⇒10日も継続

折り返し運転
　北越急行　十日町-六日町間⇒10日も継続

＜公共施設の休館・短縮営業＞
頸城区の坂口記念館、上越文化会館、高田や直江津の図書館など14の施設で臨時休業、閉館時間の繰り上げがありました。10日も引き続き臨時休業、閉館時間の繰り上げが予定されています。

＜保育園の対応＞
9日は私立保育園と認定こども園の7園が休園しました。連休明けの通園バスの運行について、大型バスを所有している私立保育園は12日も運行しないとしています。市が運行するバスに関しては運行予定ですが、状況によって変更になる場合があり、前日までに保護者へ周知することになっています。

＜小・中学校の対応＞
12日からの登校に関して、休校や始業終業の変更については11日正午までに対応を決定し、児童生徒、保護者に周知します。学校給食については、断水などで調理ができない場合や、交通障害により食材の搬入ができない場合は、献立の変更や非常食食品を活用して提供するとしています。放課後児童クラブについて、臨時休校や終業時間の繰り上げがあった場合に開設します。