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JF小木直江津航路 定期就航スタート

2021年04月30日 13:33更新

佐渡汽船小木直江津航路としては18年ぶりになるジェットフォイルの定期就航が29日から始まりました。赤字の圧縮を目指す佐渡汽船が導入から5年という短期間で、高速カーフェリー「あかね」に見切りをつけて、ジェットフォイルが導入されました。

小雨が降るあいにくの天候でしたが、発着ターミナルでのにぎやかな送迎を受けながら第1便が50人近い乗客を運びました。この日佐渡汽船直江津港ターミナルでは上越市の古城小学校の児童らが太鼓を演奏し18年ぶりとなるジェットフォイルの就航を祝いました。

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そして乗船客47人を乗せ第1便が午前8時55分定刻に直江津港を出港しました。

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そして、小雨が降りしきる中白銀の船体が小木港に姿を見せました。

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高速カーフェリーあかねより15分乗船時間が短縮された船旅を終え乗船客が次々と下船していきます。

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降り口通路では佐渡市の職員およそ40人が横断幕を手に出迎え地元小木町商工会婦人部らが朱鷺を模した手作りの折り紙を手渡すなど小木港ターミナルは歓迎ムード一色に彩られました。

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また、小木小学校4年生が総合学習で作成した等身大のこどもたちの絵も通路に貼られおもてなしの心を伝えます。待合室では市職員有志による鬼太鼓が勇壮に舞われ到着した乗船客を旅気分に誘います。乗船客は「思ったより揺れもなくて快適でした」と話していました。

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またこの日は佐渡汽船の尾﨑弘明社長も第1便に乗船していました。尾﨑社長は「地元の皆様、関係者の皆様にご理解ご協力を頂き、きょうを迎えることができたということは、大変有難く思っております」と話していました。

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経営再建策の大きな柱として小木直江津航路に導入されたジェットフォイルですが定期便再就航までには「あかね」売却や行政支援をめぐり関係自治体や佐渡汽船との間で協議が繰り返されました。

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佐渡汽船は昨年7月佐渡航路の安定的な維持確保を目的に開催されている佐渡航路確保維持改善協議会で小木直江津航路を定期就航している高速カーフェリーあかねの売却方針を示しました。

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これにより小木直江津航路運航に係わる年間10億円の赤字のうち4億円を圧縮できるとし赤字基調が続く経営改善の一手として関係者に理解を求めました。しかし、観光促進の期待を背負って船出した高速カーフェリーが船体の揺れなど悪評を招き失速。導入から5年という短期間で手放すことになった佐渡汽船の見込みの甘さなどが反発を招きます。そして、建造費の一部を負担した佐渡市や上越市も佐渡汽船の経営実態が検証されなければ売却は認められないとしました。

しかし新型コロナウィルス感染拡大の影響などで佐渡汽船の経営改善は急務となり昨年10月、新潟県や佐渡市など4者のトップ会談で将来的なカーフェリー導入も見据えたうえで売却合意に至ります。

一方、その会談の席上で佐渡汽船は2020年内の債務超過を回避するため県や佐渡市に対しおよそ14億円にのぼる行政支援を求めたとされています。

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物議を醸した「あかね売却」は各自治体の行政支援のあり方や佐渡汽船の経営体質そして責任問題に注目が集まるようになります。「あかね」に代わり就航するジェットフォイルも当初はリースによる新たな船の契約を目指していましたが、経費圧縮のため両津新潟間を走る「ぎんが」が導入されました。そのジェットフォイルにしても車両が運べないことや島内での二次交通の整備、確保など解決しなければならない課題が山積します。

佐渡観光交流機構の南佐渡支部小林尚登支部長は「JF就航によって安定的な航行ができる。しかし課題としては、2次交通をいかに充実させるかだと思う」と話していました。

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車両航送が出来ないことによる物流コストの上昇や観光客の移動手段の確保などを憂う声がある一方揺れに弱く欠航率が高かった高速カーフェリー「あかね」にくらべ就航率の向上が見込まれるジェットフォイルの定期就航に大きな期待もかかっています。

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海上を浮いて航行するジェットフォイルのように佐渡汽船の経営が浮かび上がるのか。佐渡市が行政支援にあたって求めたカーフェリーの再導入や難航している「あかね」の売却も含め、コロナ感染拡大の厳しい状況の中経営改善に向けた佐渡汽船の難しいかじ取りが続きます。

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佐渡テレビジョン

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