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コロナ禍で病児保育室の利用者大幅減 その裏側では……

2021年04月14日 14:49更新 - 1か月前

共働き世帯で子どもが病気になった時などに子どもを預かる上越市のわたぼうし病児保育室は、昨年度の利用者数が例年の3分の1以下と、大幅に減ったことが分かりました。これはマスク着用や手洗いなど、コロナの感染対策が進んだ結果、子どもが夏風邪やインフルエンザなどに罹りにくくなった結果とみられています。一見すると、病児が減って良い事のようにみえますが、その一方で施設の人件費などを賄えず、一時は運営が危ぶまれる状況もありました。

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上越市栄町2のわたぼうし病児保育室は併設の塚田こども医院が運営しています。保育室は、病気で登園や登校ができない子どもを預かる市内唯一の施設です。利用者は年々増え続け、2019年度は4000人を超えました。ところが昨年度は3分の1以下、1200人ほどと大幅に減りました。勤務する保育士は「コロナ禍になってから利用者は1日平均5人前後。その前は15人前後はいた」と話しています。

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塚田次郎院長は「子どもたちの間で流行する病気がなくなってきた。マスク・手洗い・人との間隔など、対策の基本を守ったことが背景にある。子どもたちが病気にならないからとても良かった状態ではあるが…」と話します。

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一方で利用者の減少が施設の経営に思わぬ影を落とします。施設の運営を支える国・県・市からの委託費が出来高払いのため、昨年度の利用者減を踏まえて、今年度はおよそ2000万円と例年の半分に減らされてしまいました。これによって、施設で働く保育士など、11人の人件費を賄えない可能性が出てきたのです。

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「雇用を守ることができなくなってくる。『利用が少ないから辞めて』とはいかない。辞めてもらえれば経営的に良いかもしれないが、利用が多くなったときに改めて保育士の雇用ができるか。 専門職でもある」と塚田院長は頭を悩ませていました。

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市内唯一の施設を経営難にはできないと、上越市は今年度予算案で、これまでの算定方法を見直しました。その結果、利用者を例年通りの規模とみなしたうえ、委託料に一昨年度とほぼ同じ、4000万円を計上。先月の市議会で決議されました。厚生常任委員会で野澤朗副市長は「国からの歳入を利用した仕組みだった。これでは安定経営はお願いできない。利用人数に左右されない委託契約に変えさせてもらった。利用者に連動して不安定な委託料になることは今後一切ない」と明言しています。

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あわや経営難が危ぶまれた中、これまでどおりの運営体制を維持したものの、塚田院長は、もともと人件費がおよそ2000万円不足していたと明かしました。「足りない分は正直あるが、医院全体で補っている。病児保育をやればやるほど、地域の子育て支援としてとても重要。セーフーティーネットの役目はとても大きいと日々感じている。この地域の子育て支援をしっかり支えることを続けていく」と話しています。

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わたぼうし病児保育室は、上越市内唯一の施設として利用が集中することもあり、利用規模は全国でも3番目の多さということです。

コロナ感染対策で病児が少なくなったのは思わぬ副産物ですが、今年度だけでなく、病児保育施設が安定して運営されるよう来年度以降の予算措置も注目されます。なお妙高市では、けいなん総合病院内に「スマイルポケット」が運営されています。

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